最近 横山光輝殷周伝説を読んだばかりで、
藤崎竜の封神演義は当分読むことも無かろうと思っていたが、
ブックオフで全巻23冊で、1600円で売っていたので購入してしまった。重かった。

過去にブーム時に 6巻くらいまでは購入していた。
処分してしまった経験ありです。

あらすじと感想ですが、ネタバレ含みますので、
初めから空っぽの状態で読む予定があれば、この記事は読まないでくださいね。

殷周伝説を先に読んでいるので、比較もしてみようと思います。
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そもそも 封神演義とはなんぞや

というと、中国の明の時代にできた物語であり
↑1300年から1600年頃。

舞台は殷が周になるころの話。
↑紀元前1700年頃。

↑ざっりすぎるが(詳しいことはwikiでどうぞ)
明の時点で、3000年も前の話を書くってこと自体スゴイことで、
日本で紀元前の物語を書こうと思っても、武将一人も名前が出ていないだろう。

歴史あり・文字と記録が成立していた中国での「神怪小説」です。
登場人物などの一部は実話であり、殷の時代は占いや怪奇現象は真実ともされていたので、ノンフィクションです。

★★★★
ですが・・・

昔の話でもあり、曖昧な部分が多く

元は中国の話でもあり、翻訳があやしく

実際の所 封神演義のストーリーとして、どれが真実なのかってほど、封神演義はいろいろ。

共通するのは 紂王と妲己の暴政。
神に近い物(にょか)が存在し、妖術を使う仙人がいると言うこと。


殷周伝説には全く出てこない(太公望伝奇なので?)けど、革命関係者を封神する。
※魂を閉じ込めておく

★★★
と言う感じで、
土台ありで、思い思いな封神演義では?と思います。

混乱するので、
どれが本当の話と、決めつけない方が良いとおもう。


★★★★★
ちなみに、藤崎封神演義は、安能 務さんの話を元にして作っているらしい。

ので、

安能 務さんが 翻訳をした時点で、封神演義をちがう解釈やオリジナルを込めて書いていたら、
必然的に藤崎封神演義も おや?って感じになる。

と言うことが、やっぱり実際もありで、
更に 藤崎オリジナルもありありで、
原文を読んだことがない私的には、これはこれで と言う感じです。
ちゃんと話として終了もしているし、
中盤かなりだれるけど、後半はかなり面白いです。


★★★★★★★★★★
藤崎封神演義 あらすじ
★★★★★★★★★★


主人公は太公望。

仙人の元で修行をしているが、「封神計画」を命じられる。
人間の世界へ行き、妲己など悪さする仙人達を封神して来るように告げられる。
(殺すと魂だけ飛んでいき封神されるので殺しではない)

その中でも強いのは 妲己(だっき)・申公豹(しんこうひょう)

妲己は、殷の国を事実上乗っ取り、悪政をおこなっている。
申公豹はどっちつかずでブラブラしている。

途中 哪吒など、味方をつけ、武王が王になり、
それぞれの登場人物でなかなかのページを稼ぐ。

横山殷周だと、団体の合戦だが、
藤崎封神は、個人戦が多い。

殷側の、聞仲太師との大きな対戦で

崑崙山(こんろんさん) と、 金鰲島(きんごうとう)が落ちる。
↑それぞれの仙人が住む 宙に浮く山? のようなもの。


その頃登場したデスノート雰囲気満載の 王天君(おうてんくん)。
彼は妲己側の人間だが、そうでもなく、謎な存在。

その後、太公望が妲己姉妹の1人喜媚(きび)により封神されてしまう。
(※コミック版の21巻あたり)

封神されると魂が飛んでいくが、その魂を王天君が捕まえる。
王天君と太公望は実は一人の人間で、
本当の封神計画を欺くために、過去に魂を2つにわけ片方の魂を人間に入れた。それが太公望
だった。

2人は1人になり、太公望は封神されずに済んだ。

そして、封神計画の真実

地球は、遙か昔に女媧らが攻めてきていた。(最初の人)
女媧の元々済んでいた星は、ちょっとした失敗で滅んだという。
女媧は、地球を操って、故郷と同じ星にしようとしていたが、常にちがう未来になってしまい、その都度地球を壊し0からスタートさせていた。
他のメンバーは、土や人と同化した。

女媧は一緒に地球に来たメンバーに閉じ込められてしまい、魂だけが地球を操作して未来を自分の思う通りに動かしていた。女媧は本体に体を戻したい。

女媧は常に空気のようにそばにいて未来を操ることが出来るので、封神計画を気づかれないようにし、味方をも欺いた長期に渡る計画だった。

2人が合体した太公望だが、実は最初の人のメンバーであった。
太公望は 説得するけど女媧は無視。
そして、女媧の本体を見つけ出し入り込もうとしたら、その中はすでに「妲己」が融合していた。
女媧は衝撃で消え、妲己は「地球と融合する」


妲己は元々地球を支配したかったが、地球と融合し、水や大地になった方が良いと思ったため融合して消えていく

最後は、
人間は人間の世界で。
仙人は仙人の世界で。

太公望は放浪し 終了する。

封神された人たちは神界に住んでいる。

★★★★★★★★★★
というのが、あらすじと結末と言ったところでしょうか。
感想です
★★★★★★★★★★

ストーリーとしては、
1~3巻くらいまでと、飛ばして20巻以降を読めば、後は封神演義に出てくる他の登場人物の話で、ほとんどメインとは関係が無いと思います。

とにかく 登場人物が多い!
殷周伝説をあらかじめ読んでいたので、だいたい名前はわかるが、
親子・兄弟関係がとてもわかりにくく、殷周伝説にはない、十天軍メンバーや人間以外の生き物。

妲己はほぼ序盤のみで、実はあまり登場していない。
紂王も操られただけで、いまいち存在感がない。
武王も同様。2人とも王なので、別格な「何か」があった方がわかりやすかったかなぁ。
聞仲太師は異常に出番多い。

実は、過去に封神演義を6巻あたりで読むのをやめたのは「ちんぷんかんぷん」だったから。
初めは、今までなかったようなキャラクターにひかれ、
登場人物も奇抜だったので楽しかったが、秘密が多く、その秘密がいつまでたっても意味不明のままで、最終的に20巻くらいから(つまり連載開始から3年くらいたって)めまぐるしく秘密が暴かれ、女媧の話も、真の封神計画ももう少し早くから出して良かったと思うんです。

そりゃ全体の話が良くても、当時では飽きるはず。

全体の半分くらいで、王天君がでてきて、違う話に持って行くのかと思った位。

ただ、妲己がね・・・
殷周のラストはあっさり、魂はいつか戻ってくると言い残し地界へ消えたが、

藤崎妲己も、これで許される?って終わり方だった。
妲己は主に序盤しか出てこなかったけど、殷の悪政や妲己の悪事の結末は処罰が妥当だと思う。

何百年計画の封神計画があっさり妲己によって、女媧があっさり焼けて消えてしまい、
妲己がキレイに消えていったわけで、安能 務封神演義もこんな終わり方なの?
ここまで 話がSF混ざりのややこしいことになるなら、開き直って殷周伝説のように原作からかなり変えてしまえば良かったのに。


と、結末がキレイに作られているというか・・・

なんか 変な疑問 持ってしまいます。

ストーリーで良かったのは、子供の殷郊・殷洪らで、
殺されることが良いわけではないけど、
この2人の死に方は 普通っぽくて良かった。

2人の魂の太公望など、展開はとても良かったです。

でも、読者のだまし要素としてはデスノートがまだまだ上かな。

暇なときにまた読んでみようと思います。
コミック1冊30分くらいかかる本だったのでけっこう時間がかかってしまった。

 ↓完全版
封神演義 完全版 全18巻 完結セット (ジャンプ・コミックス)


 ↓文庫版


↓通常コミック版
古い感じが読みやすい


横山光輝殷周伝説


殷周伝説 全22巻―太公望伝奇 (希望コミックス)

殷周伝説 文庫版 コミック 全12巻完結セット (潮漫画文庫)

安能務 封神演義



「封神演義」完全ガイドブック (講談社文庫)

封神演義(上) (講談社文庫)

封神演義(中) (講談社文庫)

封神演義(下) (講談社文庫)


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